自動灌水システム | 植物に欠かせない水を自動供給できます。


自動灌水とは

屋上緑化では建物への負担軽減から客土の量が限られるため、降雨による雨水を一定期間保っておくことは困難です。

これを解決するのが、タイマーと連動した開閉弁に灌水用ホースを組合せた自動灌水システムです。

客土へ敷設したホースの穴から、タイマーで設定された時間帯に自動で水が吐出される仕組みで、常に安定して水を供給することができ、屋上緑化には必須のシステムです。

さらにG-WAVEは、土中を経由して排出される水を、底面のパネル「FDドレイン」で保持することで、給水した水を無駄に流しません。

自動灌水システムとの併用で、客土中に十分な水分を確保できるシステムとなっています。

自動灌水とは 灌水ホースやFDドレインの図
ドリッパー詳細図
  • ※灌水ホースは吐水穴から一気に水が排出されないよう、穴毎に調整弁(ドリッパー)が組込まれています。
    水がこのドリッパーをゆっくり通過して少しずつ排出されることで、本流の水量が大きく減少することなく、ホース末端(ラインエンド)まで届く仕組みです。

自動灌水システムの設計について

自動灌水システムの設計は、以下の順に進めます。

1植栽面積の算定 2灌水ホースの配置 3灌水ホースの配置

これに先立ち1次給水の管径・水圧と、電源の設定が必須です。
一般的には20A・0.2MPaのバルブ止めとし、100Vの電源が必要です。


1植栽面積の算定

フロー図では、同一階に2カ所の植栽(55m×3m×2カ所 合計330m²)を設定。
灌水ホースは1m²に2本の割合(500mm間隔)で敷設するため、フロー図での必要総長は660mとなる。

  • ※ホースには500mmピッチで穴があり、1孔あたり1.6ℓ/hの水滴を吐出。植栽1m2に換算すると4孔×1.6ℓ=6.4ℓ/hの水が供給。

2灌水ホースの配置

次にホースの配置を決める。ここでは、2つのルールに従って配列を行う。

ルール1:1本のホースの長さは90m以内
ホースの穴には吐出量が均一となるよう調整弁が備わっているが、管径・水圧によっては末端の吐出量が均一にならないため、1本の長さは90m以内設計。90m以上の長さが必要な場合は、ホースを分岐して並列に配置。

ルール2:ホースは360m以下で1系統とする
20A・0.2MPaの1次給水では、360mまでが適量となるため、これ以上の長さを要する場合には、電磁弁(系統)を増やして、弁の開閉に時間差を設けて灌水を行うようにする。なお、1次給水⇒コントロールボックス⇒植栽帯までは、灌水ホースではなく、塩ビ管にラッキングをした「渡り配管」で接続。


3灌水ホースの配置

1系統360m以内に一つ電磁弁を割り当てる。
灌水ホースの全長が360mを超え、720mまでの場合には2系統用「FD-CW-2RS」を採用。
720mを超える場合や、各植栽帯に時間をずらして灌水する場合には、4系統対応の「FD-P4-RS」(タイマー・漏電ブレーカー)を採用し、各植栽帯に電磁弁を設置して対応する。


系統数算出方法


系統数算出方法 表

自動灌水システム模式図

自動灌水システム模式図

灌水フロー図(植栽部分伏せ図)

灌水フロー図(植栽部分伏せ図)

施工に際して

実際の現場では、水圧や水量が設計図書と異なることがあります。1次給水の吐出量を確認してから施工に取りかかるようにしましょう。
特に水圧が高い場合には、ホースが破裂する恐れがあるので、減圧弁を設けるなどの対策が必要です。

維持管理

灌水の頻度は季節により異なりますが、施工時から成長期を経て安定期に至るまで、植物の生育状況によっても、設定を変える必要があります。定期的な専門家の診断を推奨いたします。
除草の際など、刃物などで灌水ホースを破損しないようメンテナンス時には注意が必要です。

タイマーコントローラー・電磁弁・点滴式ホース

タイマーコントローラー電磁弁点滴式ホースで構成する自動灌水システムが、屋上の緑に一定量の水を定時に届けます。

自動灌水システム

タイマーコントローラー電磁弁点滴式ホース

  • ※自動灌水システムは全て田島緑化工事(株)の販売品です

タイマーコントローラー・電磁弁 電磁弁一体型タイマーコントローラー

田島ルーフィンググループが提供する自動灌水システムは、水遣りに必要な機能を1か所に集めたオールインワン型。 機器類の点検やタイマーの設定をワンストップで行えるため、メンテナンスの手間が軽減できるうえ、確認事項の漏れを防ぐことができます。


FD-CW-1RS/-1 (1系統)

Point 1

これ一つを設置し、電源とホースを接続するだけで自動灌水システムが完成

Point 2

通年式タイマー付きなので季節による灌水頻度の切り替え手間が省ける

Point 3

RSタイプは、降雨時に灌水を自動停止する雨センサー付き(取外し可能)

自動灌水システム 本体
システム表
ステンレス製ボックスサイズ表

*別途週間タイマー対応可能


FD-CW-2RS/-2 (2系統) 電磁弁1系統で植栽約200m²を、2系統の本機は200~400m²をカバーします。

自動灌水システム 本体
システム表 ステンレス製ボックスサイズ表

*別途週間タイマー対応可能

タイマーコントローラー・電磁弁 電磁弁分離型タイマーコントローラー


タイマーコントローラーと電磁弁が別型となったタイプです。
複数の離れた植栽帯の灌水を集中管理したい場合などにおすすめします。

FD-P1-RS (1系統) *FD-P2-RS(2系統)、FD-P4-RS(4系統)もあります。

タイマーコントローラー 本体
システム表 ステンレス製ボックスサイズ表

*別途週間タイマー対応可能
*ボックスサイズはFD-P1、P2、P4共通


電磁弁

樹脂電磁弁セット

樹脂製の電磁弁セットです。コントローラーからの電気信号により、弁を自動開閉します。

電磁弁/フィルター/逆止弁/ユニオン

樹脂電磁弁セット

電磁弁ボックス(樹脂製)

電磁弁セット格納用箱。H230×W550×D340mm

電磁弁ボックス(樹脂製)

FD-CW-S (ソーラー式6系統) 電源不要のソーラー式のデジタルタイマーコントローラーです。

タイマーコントローラー 本体
システム表 ステンレス製ボックスサイズ表

*別途週間タイマー対応、雨センサー取付可能


電磁弁

メタル電磁弁セット

コントローラーからの電気信号により、弁を自動開閉します。電磁弁/フィルター/逆止弁/ユニオン

電磁弁ボックス(ステンレス製)

電磁弁ボックス(ステンレス製)

電磁弁セット格納用箱。H250×W600×D250mm

電磁弁ボックス(ステンレス製)

その他の製品

FDドリップホース(灌水ホース)

耐候性・耐久性にすぐれたポリエチレン製灌水ホースです。
常に一定した吐出量を維持することが可能な圧力調整機能を装備しています。
水勾配に対し直交して500mmピッチで敷設してください。

FDドリップホース(灌水ホース)

雨センサー「FD-RS」

コントローラーに接続して降雨時に灌水装置を自動停止します。(降雨量6mm/hで作動)

H84×W138×D56mm

雨センサー「FD-RS」

CWスタンド

コントローラーを壁付けできない時などに使用するステンレス製保持台です。

H650×WW400×D160mm
脚部:H500mm
2基1セット

  • ※スタンド下部に使用するコンクリート平板等は別途。
CWスタンド

設置例

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